読者からの質問:
SNSで知り合いのアパレルブランドを宣伝しているインフルエンサーの投稿をよく見かけますが、PRの表記がないものが多いです。例えば、「知り合いの〇〇さんのブランド!オシャレでかっこよくてオススメです!ショップのアカウントはコレです!@〇〇△△××」というような投稿です。これはステルスマーケティングに該当しないのでしょうか?PRが付いていないのは金銭の取引がないからなのか、知り合いの場合は取引があってもPRと書かなくていいのか、どちらなのでしょうか?法律について詳しくないので、教えていただけると助かります。よろしくお願いします。
インフルエンサーの投稿とステルスマーケティングについて
こんにちは!今日は、SNSでよく目にするインフルエンサーの投稿がもたらす疑問、特に「PR」表示の有無についてお話ししてみたいと思います。私も日々SNSをチェックしていて、友人や知人がアパレルブランドを紹介している投稿を見かけます。でも、そういった宣伝に「PR」と書かれていないことに、ちょっとした疑問を抱くことがあるんですよね。
ステルスマーケティングとは?
まず、ステルスマーケティングとは何かを簡単に説明します。これは、消費者に対して広告であることを明示せずに商品やサービスを宣伝する手法です。要は、見せかけは普通の投稿だけれども、実際には商業的な意図がある場合を指します。これが問題視されるのは、ユーザーがその情報を広告だと認識せずに受け取るため、誤解を生む可能性があるからです。
私自身も、友人が「この服、めちゃくちゃオシャレでおすすめ!」と投稿しているのを見て、「これ、本当に好きなのか、もしくはお金でもらって宣伝しているのか…」と疑問を抱くこと、しばしばあります。
PR表示がない理由
さて、質問者の方が気にされているのは、「PR」が付いていない理由です。一般的に、PR表示が必要になるのは、インフルエンサーがその投稿で金銭や商品を受け取っている場合です。しかし、知り合いのブランドを紹介する場合はどうなるのでしょうか。
1. 金銭的取引がない場合
知り合いのブランドを単に応援したいという思いから投稿している場合、PR表示は必要ありません。これは、純粋な友情や支持からの行動ですから、広告として認識される必要がないのです。私も、友人が新しいカフェをオープンした時には、何も考えずに「みんな行ってみて!」と投稿しましたが、それはビジネス的な意図はなかったからです。
2. 取引があってもPR表示がない場合
一方で、知り合いのブランドに対して報酬や商品提供があるにも関わらずPR表示がされていない場合、それはステルスマーケティングに該当する可能性があります。法律的には、たとえ友人関係であっても、商業的な利害が絡む場合には、PR表示をすることが求められます。これを怠ると、消費者の信頼を損なうだけでなく、法的な問題にも発展しかねません。
法律的観点から見ると…
ここで、法律の観点を少し掘り下げてみましょう。日本では、消費者庁が定める「広告に関するガイドライン」に基づき、PR表示が求められることがあります。これには、商業的な目的がある場合、内容が広告であることを明示する必要があるということが明記されています。
これは、透明性を持たせ、消費者が正しい情報に基づいて判断できるようにするためです。知り合いのブランドを応援する気持ちは理解しつつも、商業的なつながりがある場合には、それを知らせる義務があるというのが法律的な立場です。
実際の例を考えてみる
例えば、友人が新たにアパレルブランドを立ち上げて、私にその服を1着プレゼントしてくれたとしましょう。私はその服を気に入って、SNSに「これ、友人のブランドの服で超オシャレなんです!」と投稿しました。この場合、私がその服をもらったという事実を「PR」表示するかどうか、正直迷いますよね。
友人としては、私に宣伝してほしい気持ちもあるでしょうし、私自身もその服が気に入っているので、悪い気はしません。でも、法律的には「PR」として表示することを考慮しないと、後々問題になりかねません。
まとめ
結論として、SNSでのインフルエンサーの投稿において「PR」表示がない場合、その内容がステルスマーケティングに該当するか否かは、投稿者とブランドの関係性、特に金銭的取引があるかどうかによります。知り合いのブランドを応援するだけであればPR表示は不要ですが、商業的な利害が絡む場合には、法律に従ってPR表示をする必要があるのです。
私たち消費者としても、SNSの情報に対して敏感になり、何が広告で何が純粋な推薦かを見極める必要があるでしょう。透明性が求められる現代において、信頼できる情報を受け取るために、私たち自身が少し注意深くなることも重要です。
いかがでしたでしょうか?あなたが今後SNSを使う際に、この話が少しでも参考になれば嬉しいです。SNSの世界は日々変わっていきますが、私たち一人ひとりが賢い消費者であることが大切ですね。